梅にウグイス、桜には?
桜前線が北上し、能代市内でも日当たりの良い場所では開花してきた。
春の街は市長・市議選の真っ盛りで、各候補者は文字通り「サクラサク」の吉報を目指し、17日の投開票日に向け、支持拡大をと奔走している。
桜より一足早く花が咲いた梅に合わせるように、選挙カーからの「ウグイス」の声が響き渡る。
鳴き始めからだんだん美声となるウグイスに対し、選挙カーのウグイスは日を追うごとに声をからす場合もある。
市民に最も身近な選挙は、新型コロナウイルス感染防止で4年前と様変わりし、前哨戦の大きな集会などはなく、有権者へのあいさつもマスク越し。
選挙期間も握手戦術など、従来のスキンシップは図られず、人を集めての街頭演説も控え、ウグイス嬢や本人が声を大にしての名前の連呼での遊説が中心となっている。
注目の〝春の陣〟だが、コロナ禍で前哨戦から運動が控え目なこともあってか、市民からは「盛り上がりに欠ける」との声が聞かれる。
近年、投票率は低下の一途をたどっているが、自分が住む町の将来を描く重要な選択の機会だ。
投票当日が無理でも、「期日前投票」がある。大事な一票を行使しよう。
18、19歳の有権者にとっては「大人」として迎える最初の選挙となる。
さて、「梅にウグイス」なら桜には何かと、似合いのものをさまざま検索してみたが、特にはないようだ。
満開の桜花の下で酒宴を楽しみ、しこたま飲んだ酔客たちの「千鳥足」が見られたのは、コロナ禍前の、遠い昭和の時代か。
(池)