野球人気回復を
日本のプロ野球は目下、ヤクルト・村上宗隆選手(22)の話題で持ち切りだ。
19日時点の本塁打数は55本。
「世界のホームラン王」王貞治らに並び、9年前に元ヤクルトのバレンティンが達成したプロ野球記録の60本も射程圏内。
一野球好きの私も、完全にブレークした「村神様」の活躍に胸を熱くする毎日だ。
野球と言えば今夏、能代松陽高が旧能代商高時代から数えて4回目、平成23年以来11年ぶりに甲子園の土を踏んだ。
同校は新チームとなった後も充実の一途で、開催中の秋季東北高校野球県大会では23日の準決勝に駒を進めており、東北大会、さらに「その先」を狙う。
一方で高校より下の世代に目を向けると、能代山本の中学校野球部は少子化もあり、数年前から学校によっては単独で選手を確保できず、合同チームも珍しくなくなった。
小学生の野球スポーツ少年団も現在は能代市、山本郡ともに各4チームに減少、部員不足から低学年の出場も当たり前の状況にある。
こうした子どもたちの「野球離れ」は残念の一言。
スポーツは何も野球ばかりではないが、能代工高(現能代科学技術高)が核となって築いてきたバスケットボールと並び、野球はこの地域の「文化」でもあるからだ。
子どもが野球に向かわない要因の一つに「親の『負担』の大きさ」があるとすれば、当事者や現場だけの問題にせず、「地域の問題」として改善・解決の手立てを探り、打っていく時期にも来ているのではないか。
村上選手、そして大リーグでの大谷翔平選手の活躍で、野球人気回復の絶好機を迎えている今だから、なおさら思う。
(平)