宝の森林、恵みいっぱい
ムレオオフウセンタケとは、秋にコナラやブナなどと松の混成林内に発生する大型のキノコ。
そのムレオオフウセンタケを「食べてみる?」とキノコ採りのベテランが、能代市二ツ井町の山林で採ってきたばかりのものを分けてくれた。
見たことも聞いたこともなかったムレオオフウセンタケは、素人目には食用になるとは到底思えず、きっと林内で見掛けても素通りしたことだろう。
ベテランによればだしも素晴らしく、炒めても焼いても、どんな食べ方でも美味(おい)しく食べられるという。
そこで我が家では、ムレオオフウセンタケの旨味を確かめるべくホイル焼きにしてみた。
結果はもちろん美味。
こんなキノコが近辺で採れると想像もしていなかったが、ベテランはムレオオフウセンタケ以外にも、ヤマドリタケモドキ(「日本産ポルチーニ」)、マツタケなどさまざまなキノコを採って楽しんでいるそう。
後日はマツタケも譲ってもらったが、インスタントのお吸い物しか知らなかったので、「本物のマツタケはこんな香り、味なんだ」と感動した次第。
二ツ井町では梅内で「宝の森林(やま)プロジェクト」の会員が森林資源を守り、恵みを生かす活動をしていて、木材以外にも、山の手入れの副産物である山菜など山林からの恵みを得ている。
梅内に限らず、そしてまたキノコの種類もイクジ(アミタケ)、キンダケ、サモダシ(ナラタケ)などおなじみのものに限らず、能代山本には恵みいっぱいの山林が点在しているらしい。
自分ではキノコ採りに出掛けずとも、「お宝」が多い山林を想像すると、それだけで楽しい気分になる。
(岡)