新型コロナ感染者数の謎

新型コロナウイルス感染者の全数把握見直しで9月27日以降、県から公表される主な情報は、年代別の新規感染者の「総数」と、発生届が提出された感染者の保健所別の人数、年代別の人数になった。
大まかになり、足元の状況が分からなくなった上、不思議なことに、この〝貴重〟な情報が一致しない。

発生届は、重症化リスクが高い4類型の感染者について医療機関が保健所へ提出する。
他方、発生届の有無にかかわらず、医療機関は診断した感染者の年代別の人数(総数)を報告する。
これらを、能代を含む8保健所を所管する県、自前の保健所を有する秋田市が発表する。
高齢者は全員発生届の対象なので、65歳以上は、年代別の総数と、発生届の人数は一致する、はず。
多少のズレはあれども。

10月26日までの1カ月間に公表された数字のうち、65歳以上を足してみた。
県発表分は①医療機関で診断された感染者の総数は1534人、②発生届は1751人。
秋田市発表分を加えた県全体は①が1915人、②は2182人。
総数は、発生届よりも267人少ない。
総数と発生届、どちらが実態を表す数字なのだろう。
誤差の範囲と言えるのだろうか。

感染拡大リスクをはらむ社会経済活動の活発化の一方で、国からは、流行「第8波」の恐れとか、インフルエンザとのダブル流行とか、危機を強調し感染対策を促すような発信が相次ぐ。
何を心掛け、どう行動するにせよ、日常的な行動エリアの感染状況を正しく知ることから始まる、と思うのだが。
行動制限のない夏から秋、そしてウイルスが活発になる冬が来る。
さて、どうしましょうか。

(渡)

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