移住者への「7か条」

人口減少対策の一環として、能代山本を含む地方の市町村は移住定住促進に力を入れている。
そうした中、福井県池田町が1月の広報紙に掲載した、移住者に「都会風を吹かさないよう」などとする「池田暮らしの7か条」が先ごろ、テレビ報道やネットで波紋を呼んだ。

「7か条」は移住者、地元民双方が「知らない、聞いてない」、「こんなはずではなかった」などによる後悔や誤解からのトラブルを防ぎたいと、町区長会が昨年12月に作成、広報紙のほか町のホームページにも載せた。

第1条の「集落の一員であること。池田町民であることを自覚してください」で始まり、参加や出役を求められる地域行事が多いこと、小さな共同社会で支え合いの多くの習慣があること、プライバシーが無いと感じるお節介(せっかい)があること──などに理解を求める。

「都会風」の記述は、第4条の「今までの自己価値観を押し付けないこと」の説明で「都会暮らしと違うからといって都会風を吹かさないよう心掛けてください」とする。
ネットなどでは「排他的」、「高圧的」といった反発の一方、「前もって言ってくれるのは親切」などと評価する声もあった。

集落維持のため、共同で取り組むことがさまざまあるのは、この地域も同様。
各市町は移住促進のため、魅力発信に努めているが、住民との良好な関係を築くことが住みやすさにつながる。

いざ移住してみて、思い描いた生活と違和感を覚えたり、地元民とトラブルが生じたりしないため、地域暮らしで心掛けてほしいことを説明しておくのは、受け入れ側として考えてもいい。

(池)

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