3季連続なるか
選抜高校野球大会に初出場した能代松陽の戦いぶりは期待以上だった。
担当記者の話から、選手たちの冬場の成長が感じられ、全国の強豪を相手にどういう戦いをするのか試合を楽しみにしていた。
初戦で石橋(栃木)を下してセンバツ初勝利、史上初となる2度目の大会連覇を狙った大阪桐蔭とは0-1。
敗れたものの、春夏9回の甲子園優勝を誇る高校野球界の「絶対的王者」と互角にわたり合った能代松陽。
惜敗にもナインは満足した様子を見せず、夏の甲子園で「日本一」を目指すと誓っている。
夏の選手権大会に出場すれば3季連続の甲子園となる。
昨年から平成24年までの10大会(令和2年は新型コロナで中止)を見ると、春に出場し、夏にまた甲子園の土を踏んだチームは約3割。
令和4、3年、平成28年の32校中13校(40.6%)が最多で、最少は27年の7校(21.9%)となっている。
連続出場の難しさを物語る数字だ。
本県勢についても調べると、春夏の連続出場は過去11回。
昭和が7回、平成以降は4回で、直近は19年前の16年である。
3季連続は、中川申也投手を擁した秋田経法大付(現明桜)が平成元年夏、2年春夏に、また秋田商が昭和54年夏、55年春夏に達成した。
秋田商は昭和35年春から4季連続も記録している。
甲子園は「夢舞台」と表現される。全国の高校球児の憧れ、目標である。
県内の各校は「打倒松陽」の強い思いで挑んでくるだろう。
8日に各地区で春季リーグ戦が始まった。約1カ月後には春季県大会が開幕する。
夏に向けた前哨戦に注目したい。
(工)