言葉録でコロナ禍を
用語集はないものか、と、今にして思う。
新型コロナウイルスが初確認された元年12月以降、新語や造語だけでなく、既存の言葉も、使用頻度が急増したり、一つの意味が強調されたり、代名詞になった。
例えば「密」。密閉、密集、密接を差した「三つの『密』」が「3密(さんみつ)」に短縮され、さらに「密」へ。
都知事が鋭く言う「密です」は、そのひと言で「感染防止のため、お互いに離れましょう、距離を取りましょう」という注意となった。
そもそも「コロナ」だって。元は王冠や光冠を意味し、その形に似ているからコロナウイルスと呼ばれ、それはいくつもあるのだけれど、今や新型コロナウイルス感染症という病名であり、新型コロナウイルスという病原体を差す。
「5類」移行後、日常の行動は変わってきたが、終息したわけではない。
いま一度、言葉を手掛かりにコロナ禍を思い返してみたい。ほんの少々の例を挙げてみる。
【あ行】新しい生活様式、アベノマスク、一斉休校、ウィズ・コロナ、エアロゾル、エッセンシャルワーカー、オミクロン株、オンライン○○(授業、飲み会など)
【か行】外出自粛、休業要請、緊急事態宣言、クラスター、抗原検査、行動制限、GoToトラベル、コロナ禍
【さ行】在宅勤務、自粛警察、自宅待機、手指消毒、人流、巣ごもり需要、ステイホーム、ソーシャルディスタンス
【た行】テークアウト、デルタ株
【な行】ニューノーマル、濃厚接触者
【は行】パンデミック、PCR検査、非接触、誹謗中傷、飛沫感染、フェースシールド、不要不急
【ま行】マスク会食、まん防、無観客、面会禁止、黙食
【や行】夜の街
【ら行】リモートワーク、ロックダウン
(渡)