マスクなしの笑顔で

能代山本4市町は20歳を人生の節目とし、14、15日に成人式や「二十歳のつどい」など門出を祝う催しを開いた。
変化は目で見て明らか。出席者にマスク着用派は少数だった。
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが、季節性インフルエンザと同じ「5類」に変更され3カ月余が経過する。

能代市成人式の場合、2年度は再々延期の末に中止、3年度は1年延期。
4年度は会場の市文化会館の出入り口に手指消毒と検温コーナーを設け、座席には「ここには座らないで」と書いた紙を一つ置きに張って出席者同士の距離を確保するなど、感染防止策を講じて開催にこぎつけた。
マスク着用率は100%(だったと思う)。

さて今年は。対策の要点を押さえたのか、座席の一つ飛ばしの制限や特設検温コーナーはなし。
出席者はマスクなしが圧倒的多数で、若者たちの晴々とした笑顔が広がるって、いい光景だ、と、素直に思った。
青春真っただ中で、進学・就職という大きな選択にも迫られる高校3年生の時から新型ウイルスに翻弄(ほんろう)されてきた学年だから、なおのこと、そう感じたのか。

一方で、本県の新型コロナ感染症の患者数は、全国的には少ない方だが、増加傾向。
能代保健所管内は夏本番の到来と歩調を合わせるように、急に増えてきた。

インフルエンザのように1定点医療機関当たり何人の患者が報告されたら「注意報」「警報」といった基準は、ない。
コロナ禍前の生活へ、確実に回帰していっている今だからこそ、誰かの注意喚起を待つのではなく、感染予防と、感染したら周囲にうつさない行動を忘れないようにしたい。

(渡)

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