「県北の翼」の節目に
大館能代空港が開港から25年を迎えた7月18日、ターミナルビルで記念のセレモニーが行われた。
記録的大雨による被害直後で、予定した内容を縮小しながらも、関係者で「県北の翼」として定着した空港の節目を祝った。
国土交通省の「羽田発着枠政策コンテスト」で念願だった3便(往復)目の東京便の運航枠を獲得し、昨年7月からは全日3便運航となり利便性が向上した。
セレモニーでは、7年3月29日までとされている3便化のさらなる継続へ力を結集することも誓った。
利用実績を高めようと、圏域自治体は東京便を利用した住民に対し助成金事業に取り組んでいる。
金額は大館、鹿角、北秋田3市と上小阿仁村が片道5千円、小坂町は3千円、能代山本4市町は横並びで2千円だ。
助成額から、大館北秋、鹿角地域住民は大館能代を「最寄りの空港」とし利便性向上に力を入れるが、能代山本住民は秋田空港もあり、それを必須とはしないのだろうかと、〝温度差〟を感じる。
先のセレモニーでは空港利用促進協議会会長の福原淳嗣大館市長、空港ターミナルビル社長の津谷永光北秋田市長、関厚鹿角市長らがくす玉開きを行い、「はちくん」(大館)、「バタもっち」(北秋田)、「たんぽ小町ちゃん」(鹿角)、県の「んだっち」とマスコットキャラクターも並んだ。
能代山本の首長、マスコットの姿はなく、圏域の一体感醸成には至らなかった。
「大館能代」と冠した県北空港。開港時とは取り巻く状況も変わった。
4半世紀を迎え、これを活用した圏域一丸での地域づくりをどう展開するかが課題だ。
(池)