東京に向け想定外の北上
年明けからの穏やかな天気が一転、寒波が到来していた先月16日、私用で東京に向かうため搭乗予定だった大館能代空港─東京・羽田空港便が欠航となり、代替の移動手段をどうするか頭をひねった。
前日は雪で3便(往復)すべてが欠航しており、その日のうちに航空会社から「搭乗便は欠航の可能性がある」とのメールが届き、対応を考え始めた。
当日、降雪は収まってきたが、結局、低温で「滑走路凍結」による欠航に至った。
行きは鉄路にし、最寄りの駅に車を置いてとも思ったが、帰りは空路での大館能代空港着なので、空港に駐車した方が便利と判断し、取りあえず空港に向かった。
後発便に切り替える手もあったが、鉄路の方が安心とタクシーを呼び、JR鷹ノ巣駅に到着。
後発の2便も欠航となったため、選択は「正解」だった。
列車ダイヤを調べ、鷹ノ巣から特急で秋田に向かい、秋田新幹線「こまち」でという行程を組み、当初の予定よりは東京都心着が3時間程度遅れることを覚悟した。
駅員に特急と「こまち」の切符を手配したところ、「もうすぐ到着する特急で新青森に向かい、北海道・東北新幹線の方が速い」と説明され、それに従った。
東京行きで北上するのは想定外だったが、新青森駅から新幹線「やまびこ」に乗り、盛岡で自分が予定したより1本前の「こまち」とつながり、1時間早く東京入り。
おかげで初日の行動はほぼ計画通りできた。
翌日から県北部は穏やかな天候に戻り、18日に帰って来たら車には雪一つなかった。
今回の欠航の顛末(てんまつ)は、有事に慌てず「急がば回れ」という年始の教訓か。
(池)