「地蔵焼き」の炎赤々と 住民ら地域の安寧を祈願 能代市鶴形地区

 送り彼岸の23日、能代市鶴形の河川敷で「地蔵焼き」が行われた。積み上げた稲わらを地蔵に見立て、造花の彼岸花などとともに焼いて送り火とする春彼岸の伝統行事で、集まった7人の住民が赤々と燃え上がる炎に向かって手を合わせ、先祖の霊を見送るとともに、無病息災などを祈願した。鶴形地区では昔、地蔵焼きを中止した年に火災が発生したことがあるとされ、住民の間では「ジンジョ(地蔵)やらねば火事起きる」と言い伝えられているという。鶴形地域まちづくり協議会が中心となり、彼岸の中日の20日に準備を行い、高さ4㍍ほどのスギの支柱の下にわらを積み上げ、「おじな(男)」「めじな(女)」と呼ばれる一対の地蔵に見立てた。23日は集まった住民が彼岸花を供えて点火。わらはバチバチと音を立ててあっという間に燃え上がった。

地蔵に見立てたわらを焼き、無病息災などを祈願(能代市鶴形で)
地蔵に見立てたわらを焼き、無病息災などを祈願(能代市鶴形で)

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