
「俳星」第5代主幹・小笠原洋々の「奮闘」知る 能代図書館文学講座
能代市立能代図書館の文学講座「昭和初期の能代俳句界 小笠原洋々の時代」がこのほど、同図書館で開かれた。市内外の文学、歴史、俳句愛好者ら約30人が参加。同市を拠点に発行された俳誌「俳星」の草創期を担った石井露月、島田五空亡き後、混乱の中で俳星の立て直しに奮闘した第5代主幹・小笠原洋々らの動向に理解を深めた。「俳星」がテーマの講座は、同誌の創刊120周年を記念して3年に始まり、4回目。あきた文学資料館顧問で、露月を顕彰する「露月会」会長の京極雅幸さん(秋田市)が講師を務め、戦況の悪化で紙の減産や国による出版統制が進む中、「俳星」を戦時中県内最後の文芸誌として延命させた洋々の功績などを紹介した。同図書館では、洋々の遺族が同資料館に寄贈した貴重な資料などを30日まで展示している。
