
「日和山方角石」が県指定文化財に 県教委「船運文化の考察に貴重」
県教育委員会会議は13日、県庁で開かれ、能代市の後谷地国有林内にある「日和山方角石(ひよりやまほうがくいし)」を県指定文化財(県指定史跡)に指定することを承認した。方角石は、江戸時代後期を中心に全国の沿岸部で使用された、十二支や方位が刻まれた石。県の説明によると、日和山(標高24㍍前後)の頂上付近に置かれた方角石は、文化年間(1804~1818)に能代の商人だった川上久三郎が寄進した。長さと幅はそれぞれ46・5㌢、高さ12㌢。所有者は国(農林水産省)。昭和52年に市指定有形民俗文化財に指定されている。方角石は全国的に数が少なく、「その形状や刻まれた内容、設置場所の立地など、江戸時代後期の船運文化を考察する上で貴重」とした。
