ニホンジカなど動物への対応で意見交わす 白神山地世界遺産地域科学委

 白神山地世界遺産地域科学委員会が23日、青森県弘前市の弘前文化センターで開かれ、食害で森林生態系の破壊や農林業被害などを引き起こす恐れがあるニホンジカなどの動物への対応、モニタリング結果の活用、核心地域の入山の取り扱いなど、白神山地を巡る課題について有識者と行政機関が意見を交わした。環境省東北地方環境事務所は「ニホンジカは目撃数が増加し、侵入が進みつつある段階と考えられるが、まだ生息密度が低く、計画的かつ効果的な捕獲などの対策を取るのが難しい現状」と報告。今後の捕獲を想定して越冬地調査を行うとしたのに対し、東北芸術工科大名誉教授の田口洋美氏は「ニホンジカは臭いや音で周りを警戒している。そうした情報が集まるのが尾根」「越冬地を探すのにはドローンが有効だ」などと助言した。

ニホンジカ対策などで意見を交わした白神山地世界遺産地域科学委員会(青森県弘前市で)
ニホンジカ対策などで意見を交わした白神山地世界遺産地域科学委員会(青森県弘前市で)

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