喜久水酒造が在庫販売開始 能代市内の酒屋に並ぶ
破産手続きをいったん中止し、事業再開の可能性を模索している能代市万町の老舗「喜久水酒造」(平澤喜三郎社長)が、在庫で残っている日本酒の販売を開始した。万町の倉庫や同市鶴形にあるトンネル貯蔵庫に保管している日本酒を出荷しており、市内の酒屋の店頭に再び並び出した。同市畠町のランマン屋酒店には8日から「喜三郎の酒」「亀の舞」「吟醸能代」など喜久水の銘柄が並んでいる。店主の伊藤行輝さん(49)は「破産手続きの話が広がってから喜久水の酒を求める客が殺到した。大吟醸『高階徳夫』など高い酒から売れ、数日で完売した。どうしたらいいか悩んでいた中、再び喜久水コーナーを復活できてうれしい限り」と喜んだ。喜久水酒造は「在庫がなくなるまで当分の間売りたい」としている。