能代の喜久水酒造、破産手続き中止し再建検討 複数企業が事業引き受け希望

 10月末で事業停止し自己破産申請の準備を進めていた能代市万町の喜久水酒造(平澤喜三郎社長)が、破産手続きをいったん中止し、事業継続の可能性を検討することが6日、分かった。平澤社長(76)によると、事業停止後、全国各地の日本酒愛好家から「能代市最後の造り酒屋を存続してほしい」「喜久水の名前を消さないでほしい」といった多数の励ましの言葉をもらったことや、事業の引き受けを希望する市内企業が複数名乗りを上げていることを受け、事業再開の道を探ることにしたという。帝国データバンク秋田支店によると、同社はピークとなる平成8年6月期の年間売上高は3億円を超えていたが、他の酒造メーカーとの競合や日本酒離れにより売り上げが落ち込み、約1億2千万円の負債を抱えた。

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