黒澤3作品を観賞 加藤正人さんによる解説も おもしろ映画祭り最終日
第8回「能代おもしろ映画祭り」は最終日の1日、能代市海詠坂の能代山本広域交流センターで黒澤明監督のモノクロ3作品を昔ながらの35㍉フィルムで上映したほか、同市出身の脚本家加藤正人さん(70)が「世界のクロサワ」の魅力を語った。上映した黒澤作品は、三船敏郎演じる浪人の痛快無比な姿を描いた「用心棒」(1961年公開)、余命わずかと知った男が残りの人生を懸けて公園造りに奮闘する「生きる」(52年公開)、誘拐事件を描いた「天国と地獄」(63年公開)の傑作3本。また加藤さんの講演には市内外から約80人が参加。加藤さんは各作品や黒澤監督の仕事をたたえるとともに、黒澤監督、三船敏郎のルーツがいずれも秋田なことなどを紹介、「黒澤作品のような名作は一生心に残る。一生の宝物になる」と名作の観賞を呼び掛けた。