秋色に染まる2024 まち・里山編⑮
落ち葉のじゅうたん きみまち阪公園(能代市二ツ井町)
能代市二ツ井町の景勝地・きみまち阪県立自然公園は、木々の紅葉が終盤を迎え、じゅうたんのように地面を彩る落ち葉との調和も楽しめる。第一広場近くにある「恋文神社」前はカエデ類が濃淡の赤や黄で染められ、この時期の人気ポイントの一つとなっている。
同公園には桜やカエデ類など落葉広葉樹が数多く植栽され、秋には巨大な奇岩が連なる「屏風(びょうぶ)岩」と、赤や黄に色づいた広葉樹、常緑の松などが織り成す景色が見られる。NPO法人二ツ井町観光協会の紅葉まつりは3日で終了したが、園内はその後も見頃が続いている。
屏風岩の紅葉は色あせてきたものの、広大な園内では秋景色を満喫できる場所が点在する。夫婦杉が立つ恋文神社周辺はさまざまな赤色が混じり、地面は赤い落ち葉で染まり、まるで紅葉のトンネルのよう。
暖かな日差しの中をゆっくり散策したり、絶景を写真に収めたりしながら晩秋のきみまち阪を楽しむ行楽客の姿が見られていたが、17日以降は天気が崩れ、気温も低下。20日は深みを増す紅葉の景色に消え残る雪が趣を添えていた。
大正13年の開園から100周年を迎えた同公園では、記念行事も行い節目を祝った。紅葉が終わると、園内は徐々に白く染まっていく。
(池端 雅彦)