秋色に染まる2024 まち・里山編⑬

街の巨木〝衣替え〟 けやき公園(能代市)

褐色や黄、赤に装う木々が街に彩りを添える「けやき公園」(能代市上町)
褐色や黄、赤に装う木々が街に彩りを添える「けやき公園」(能代市上町)

 「けやき公園」の愛称で市民に親しまれている能代市上町の中央近隣公園。大木のケヤキやイチョウ、カエデなどの木々は今秋も褐色や黄色、赤などそれぞれの色に〝衣替え〟し、街なかに彩りを添えている。
 けやき公園は、柳町地区の区画整理事業に伴い移転した西光寺の跡地に整備され、平成4年度末に半分、6年度末に残り半分も供用開始された。境内にあったケヤキやイチョウ、マツ、カエデなどの木は市街地の貴重な緑として残され、今も根を張る。
 市の古木・名木に選定されている「西光寺跡のケヤキ群」の中でも、ひときわ存在感を放つ巨木のケヤキは樹齢300年以上、胸高周囲は7・3㍍といわれる。太い幹、長く伸びた枝、樹皮の深いしわは、街の変遷を見守ってきた長い長い年月を物語る。
 ベンチやあずまやも整備されており、夏は強い日差しを避けて木陰の下でほっと一息つける緑のオアシスだが、季節の移ろいとともに落葉樹の葉は緑から褐色、黄、赤などへ装いを変え、落葉盛んな木も。指定障害福祉サービス事業所「コスモス」(万町)の利用者たちが周囲に散らばった落ち葉をほうきで丁寧にかき集め、憩いの空間の環境を整えていた。

(渡部 祐木子)

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