秋色に染まる2024 まち・里山編⑫

まばゆい色づき 市民プール前(能代市)

晩秋の日を浴び黄色の葉を輝かせる能代市民プールのイチョウ(能代市万町で)
晩秋の日を浴び黄色の葉を輝かせる能代市民プールのイチョウ(能代市万町で)

 晩秋の日差しを浴び、黄色く色づいたイチョウは一層まばゆさを増す。能代市万町の市民プールでも、前庭の約10本のイチョウが青空に枝を広げ、施設前を通る市道材木町東能代線沿いのイチョウとともに秋色スポットをつくり出している。
 市民プールは能代河畔公園整備事業の最初の施設として、昭和55、56年度に整備。屋外50㍍、屋内は25㍍と幼児用のプールがある。当時の本紙は56年7月供用開始の50㍍について「7、8月の2カ月間で、利用者は一万八千三百五十六人」(57年4月17日付)と人気ぶりを伝え、57年5月の屋内プールオープンは「早くもカッパ天国」の見出しが躍る(同年5月2日付)。
 時代は昭和から平成、令和へ。市教委によると令和元年度の利用は5418人。新型コロナウイルス禍が襲来した2年度は4088人に減少、4年度以降は3千人台で推移し、6年度は3129人。5年度から50㍍は漏水で使用できず、6年度は屋内も使用中止があった。
 前庭に根を下ろし40余年。細く低かったイチョウは年々、枝を伸ばし緑の葉を茂らせ、子どもたちを迎え入れてきた。今はその身を黄色に輝かせ、「カッパ」たちとの再会を待ちながら、静かに晩秋の一日を過ごす。

(渡部 祐木子)

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