能代火力3号機でブラックペレット混焼率20%を達成 東北電力、発電に問題なし

 東北電力は15日、能代市大森山の能代火力発電所3号機(60万㌗)で木材を加熱して半炭化したバイオマス燃料「ブラックペレット」の混焼試験を行い、過去最大となる混焼率20%を達成したと発表した。石炭を燃料とする能代火力から発生する二酸化炭素(CO2)の排出量を減らす「脱炭素化」に向けた取り組みで、13~15日に実施した。昨年5月に1号機(60万㌗)で実施した混焼率1%を大幅に上回る今回の試験でも問題なく発電できることを確認した。東北電によると、能代火力の既存設備を改修せずに試験可能な最大量は20%。「これまでに得られた知見を活用し、能代火力の1、2号機でもブラックペレット20%の混焼試験を検討するなど、将来的な石炭火力の脱炭素化に向けて積極的に取り組んでいく」と話した。ブラックペレットは、砕いた木材を蒸し焼きなどして半炭化させたもの。木質チップより熱エネルギーが高く、効率的な燃焼が期待できる。石炭に混ぜてボイラーで燃やせば、混焼した分だけCO2排出量を削減できる。疎水性があり、石炭と同じように野積みすることが可能とされている。

東北電力が「脱炭素化」を目指している能代火力発電所
東北電力が「脱炭素化」を目指している能代火力発電所

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