秋色に染まる2024 まち・里山編⑨

「逆さ紅葉」幻想的 風の松原(能代市)

色鮮やかな紅葉が池の水面に映る(能代市の風の松原で)
色鮮やかな紅葉が池の水面に映る(能代市の風の松原で)

 能代市の風の松原では、いこいの広場南側の木々が赤く色づき、青々とした松林の中でひときわ存在感を放っている。晴れて風のない日には、近くの池の水面に紅葉が映り込み、美しさが増した光景を楽しめる。
 風の松原は、約700万本の黒松が植栽された国内最大級の海岸砂防林。厳しい海風による飛砂から能代の街を守ってきただけでなく、今ではジョギングコースなどが整備され、市民の憩いと健康づくりの場としても親しまれている。
 春や夏の青々とした松林、雪をまとった冬の水墨画のような光景など、四季折々の表情を見せてくれる中で、紅葉の時期も趣深い。いこいの広場の南側にある池の周辺では、数本のモミジが葉を赤く染めている。
 風のない穏やかな青空が広がった10日、モミジが枝を広げる近くの池の水面には、色鮮やかな紅葉がくっきりと映し出され、幻想的な雰囲気を醸し出していた。散策やジョギングに訪れた市民が足を止め、じっくりと観賞したり、写真撮影したりしていた。
 松原の東側を走る市道沿いでは、黒松に絡むツタ類も色づいており、松原全体が晩秋から初冬ならではの表情を見せている。

(川尻 昭吾)

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