メタンの基準確立へ 能代ロケット実験場で液体推進剤安全評価試験始まる
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の液体推進剤安全評価実験は6日、能代市浅内の能代ロケット実験場で始まった。液体推進剤を充塡(じゅうてん)した容器を高度50㍍から落下させ、衝突の挙動や推進剤の飛散挙動などのデータを収集するもので、今月中に同様の条件下で計12回実施する予定。初回の実験はトラブルなく進行し、容器は地面への衝突と同時に爆発、目視ではほぼ想定通りの規模だったといい、得られたデータを解析して今後に生かす。JAXAでは、将来の基幹ロケットの液体推進剤候補として水素とメタンを対象に研究を行っているが、現行で有している安全評価基準がメタンに対応していないという。このため、4年度からメタンの安全評価基準の確立を目的に研究を進めており、今年度は液体推進剤の衝突モードを模擬した評価実験を実施する。