能代の喜久水酒造が事業停止 破産手続きへ

 東京商工リサーチ秋田支店は5日、能代市万町の清酒製造「喜久水酒造」が先月31日で事業停止し、破産準備に入ったと発表した。負債総額は精査中。同支店によると、喜久水酒造は明治8年に創業し、昭和31年に法人化。「能代」「喜三郎」などの銘柄を主力商品にJR奥羽本線の旧鶴形トンネルを活用した「地下貯蔵」など特色のある日本酒を販売し、ピークとなる平成8年6月期には3億547万円の売上を計上した。しかし、日本酒離れの影響もあって28年6月期以降、売上高は1億円を下回って推移し、令和元年6月期には赤字決算となり苦戦が続いた。今年6月期の売上高は5188万円まで落ち込み、当期損失1400万円と累積赤字を抱える財務内容となっていた。厳しい経営状況の中で事業を継続していたが、資金繰りが限界に達し、破産申請へと至った。

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