秋色に染まる2024 白神山地編上
釣瓶落峠を望む 錦秋、岩肌で共演
本県と青森県の県境に位置する藤里町の釣瓶落峠の紅葉が見頃を迎えた。岩肌の彩りは錦絵のようで、見物客が訪れている。
釣瓶落(つるべおとし)峠は深い谷と険しい岩壁が特徴だ。ヒバやマツといった針葉樹が育つ一方で、秋の深まりとともに広葉樹が葉を黄や赤色に染め、岩肌で共演する。
釣瓶落峠に至る県道西目屋二ツ井線は法面(のりめん)対策工事のために9月まで全面通行止めだったが、紅葉期に合わせて今月1日に規制解除。青森県側に通り抜けできないが、釣瓶落峠まで行くことが可能。
白神山地世界遺産センター・藤里館によると、釣瓶落峠の紅葉は今週が見頃。レンタカーや県外ナンバーで見物に訪れる人も少なくない。
21日は天気に恵まれ、紅葉日和となった。秋田市の佐々木誠治さん(67)は、知人から釣瓶落峠の評判を聞いて初めて訪れた。「切り立った岩壁の紅葉は見応えがある。道中で見られる水辺の景観も印象的だった」と話した。
県道西目屋二ツ井線は11月12日午後4時に再び全面通行止めとなる。
(宮腰 友治)