能代出身の小説家・大石さん、5作目「いいえ、私は幻の女」出版
能代市出身の小説家、大石大さん(40)=埼玉県狭山市=が、5作目の新刊「いいえ、私は幻の女」(祥伝社刊)を出版した。江戸時代の情緒を色濃く残す同県川越市を舞台に、他者の記憶を消すことができる女性と関わる人々の物語を描いた連作集。大石さんは「『自分だったらどんな記憶を消してもらいたいか』と考えながら、読んでいただけたら」と話している。大石さんは能代高から法政大社会学部に進み、卒業後は神奈川県川崎市の職員として勤務。平成31年、社会学をテーマにした「シャガクに訊(き)け」が第22回ボイルドエッグズ新人賞を受賞。その後令和3年の「いつものBarで失恋の謎解きを」を皮切りに、数々のミステリー小説を手掛けている。「いいえ、私は幻の女」は四六判、296㌻。定価1700円(税別)。