笑顔輝くシルバーさん⑩

無理せず楽しむ
新日本舞踊 石川 鋭子さん(82)能代市出戸本町

石川 鋭子さん
石川 鋭子さん

 看護婦(師)として能代市の山本組合総合病院(現在の能代厚生医療センター)に勤めていた同市出戸本町の石川鋭子さん(82)は、同院にあった舞踊サークルに入会し、新日本舞踊と古典舞踊に没入した。
 宗家の美しく華やかな踊りに胸を打たれ、現在の楳若流「翔舞会」に落ち着いたという。サークル時代を含めて約40年もの間活動し、「翠雪」という師範資格を有する。
 子どもが進学し、育児の手間が減ったこともあり舞踊を開始。多忙な看護婦時代の息抜きにもなっていたという。「一緒に活動する仲間が良い人ばかりで楽しくやっている。舞踊は体を動かしながら音を聞き、振りを覚える作業があって体にいい。健康と楽しみのために続けている」という。
 平成13年の発表会で披露した演目「猩猩」の舞台が一番の思い出と話し、この舞台をきっかけに舞踊にのめり込んだ。現在は物語性があり、静かで男性的な演歌に合わせて踊るのが好きだという。
 このほか毎週1回、健康太極拳やプールで水中を歩くアクアフィットネス教室にも通い、健康維持やフレイル予防として自主的に運動している。「大変だけどいい経験。いろんな人と交流することができて退職後の20数年は充実している」と話す。
 朝のテレビ体操が日課で、昨年までは体操後に7千歩程度のウオーキングをしていた。のしろ歩け歩け大会などにも積極的に参加し健康を維持している。
 昭和42年から同病院に看護婦として勤務。平成6年から13年まで同院の看護総婦長を務めた。退職後は同奉仕団に入団し、ボランティア活動に尽力。副委員長、委員長を歴任し、現在は顧問として研修会などに参加している。
 「無理せずに楽しむのが私の基本。健康なうちは舞踊・健康太極拳・アクアフィットネス教室の三つの運動と奉仕団の活動を続けていきたい」と意気込む。
 今後は現状を維持することが目標。「一日一日をしっかり生きる。これが合言葉になっている」と語る。
 今年の市民芸術文化祭や来年東京で開かれる楳若流の舞台への出演を控える。 これまで翔舞会、奉仕団として何度も施設を慰問。はつらつと活動している姿が周囲に元気をもたらしている。

(牧野 大雅)

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