笑顔輝くシルバーさん⑤

自由気ままに楽しむ
車中泊旅行 山田操さん(79) =藤里町藤琴

山田操さん
山田操さん

 多趣味、アクティブな性格だという藤里町藤琴の山田操さん(79)が、年を重ねた今、楽しみにしているのは「車中泊」旅行。北東北を中心にワゴン車を走らせ、夜には道の駅で宿泊する。「行きたい時に行きたい所へ」、自由な旅を楽しんでいる。
 車中泊の旅は、野外キャンプほど手間暇をかけずにアウトドア気分を感じることができるため愛好者が多い。山田さんが車中泊を始めたのは5年ほど前。若い頃に陸上自衛隊に所属しており、「(訓練の)野営は好きだった」と山田さん。そうした経験が今、車中泊という趣味につながっているのかもしれないと思う。「どこでも好きな所に行けるし、あまりお金もかからない。予定に縛られることなく、自由にできるのがいい。空腹になれば早めに食事したりもするし」と、自分の性格に合っていると自覚している。
 これまで北東北中心に、宮城県の一部まで足を延ばしたが、6月には夫婦2人で、5泊6日のスケジュールで北海道を巡った。フェリーで津軽海峡を渡った後は小樽、当別、室蘭などを巡り、「真狩村では細川たかしの銅像を見た。福島町では、千代の山、千代の富士、2人の大横綱の記念館で銅像を見て感動したなあ」と思い返す。
 車は、中古で購入した「ハイエース」。荷台部分をフラットにして大人2人がゆったり寝ることができるように手を加えた以外は、特別な改造はしていない。「買った時にすでに10年目の車だったけど、前の所有者が丁寧に整備していたおかげだと思う。故障がないし、エンジン音もしっかりしている」と、頑丈な“相棒”が頼もしい。
 これから行ってみたい所は、以前働いていた埼玉県。かつて過ごした地は今どうなっているか見てみたいのだという。「実は先日、埼玉に行こうと思ったけど、ちょっと面倒になってやめた。直前に気乗りしなくなってやめることもできる。仕事だと、絶対にそんなことはできない。そういう自由さがいい」と笑う。
 ゲートボール同好会、町老人クラブにも所属するなど、多趣味、多動な山田さん。「すぐ飽きる性格」と自分を客観的に評しながら、でも「だからこそ、やってみたいことを今、楽しんでおきたい」と話した。

(岡本 泰)

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