笑顔輝くシルバーさん①

健康づくりに役立つ
マレットゴルフ 柴田正臣さん(85) 三種町鹿渡

マレットゴルフを楽しむ柴田さん
マレットゴルフを楽しむ柴田さん

 「健康維持のため、暇なく動いています」──。三種町鹿渡字小瀬川家ノ上の柴田正臣さん(85)は20年余り前にマレットゴルフを始め、地域での普及にも励んできた。雪解け時期から晩秋まで雨が降らなければ、毎日のようにマレットゴルフに取り組む実践者。適度な運動は規則正しい生活習慣を形作っている。
 80代半ばの今も運動が趣味だが、10代の頃から体を動かすことが好きだった。
 旧鹿渡中時代は野球少年。小回りが利く二塁手で、3年生の時は主将を務めて全県大会で3位の成績を収めた。能代高に通っていた頃、「これからの世の中は国際化で、英語が大切になってくる」と考え、英語を専門科目に中学校教諭を目指して秋田大で学んだ。
 着任した大館一中、五城目町にあった富津内中、琴丘中、能代一中で野球部やバレーボール部を担当。野球部は監督として全県大会に出場し、大館一中では準優勝、琴丘中では3位の成績も残した。「一生懸命に取り組んだ活動が好成績として表れると生徒も私もうれしかった」と懐かしむ。
 退職後に始めたのが、マレットゴルフだった。マレットゴルフは、スティックとボールを使い、決められた打ち出し地点からホールへできるだけ少ない打数で入れることを競うスポーツ。平成12年、日本マレットゴルフ協会の会長を務めていた能代市出身の体操五輪メダリスト、小野喬さんからマレットゴルフの普及を依頼されたのが契機となり、自宅から近い小瀬川運動公園を拠点に地域の仲間とプレーに親しんできた。
 日々午後3時すぎから1時間ほどかけて36ホールを回るのが日課で、仲間との会話も楽しみの一つ。「約1時間のプレーで7千歩から8千歩となる」と語れば、妻の悦子さん(82)は「お父さん(柴田さん)の健康づくりにマレットゴルフは役立っている」と証言。「けれど、暑い日は気を付けてと言っている」とも。
 83歳で野球は“引退”したが、マレットゴルフに加え、琴丘地域の住民が早朝に集まりラジオ体操をする「おはようジョギング体操」も20年にわたって継続。琴丘小の通学路に立って児童の見守り活動も続ける。
 「3、4歳の頃に膿胸(のうきょう)を患い入院したが、その後80年は大病がない」。運動による健康維持を体現している。

(宮腰 友治)

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