12年ぶりのメダリスト

熱戦が続くパリ五輪。日本が9日午後6時現在獲得したメダル数は33個(金13、銀7、銅13)。大会も残り2日、前回東京五輪の58個(金27、銀14、銅17)には及ばないものの、十分に健闘したと言えるだろう。

今回も数々生まれたメダル獲得劇の中で、秋田県人としてうれしかったのは、やはりバドミントン女子ダブルスで志田千陽選手(八郎潟町出身)と松山奈未選手の「シダマツペア」が銅メダルに輝いたこと。準決勝で中国のペアに敗れた後、翌日の3位決定戦へしっかりと気持ちを切り替えて臨み、マレーシアのペアに見事2─0で勝利。志田選手は本県出身者では2012年ロンドン五輪バレーボール銅の江畑幸子さん以来、12年ぶり15人目のメダリストとなった。

各報道によると、志田選手は6歳のときに地元ジュニアチームで競技を始め、小学4年の頃にはシングルスで全国3位に。中学からは、スポーツの強豪・青森山田に進学し、全国中学校大会、インターハイでそれぞれ日本一に輝いた。その後も志田選手の才能と努力、周囲のバックアップなどがあってパリの代表をつかみ、さらにメダルへとたどり着いたわけだが、もし仮に“源流部”である地元に幼少期からバドミントンができる環境がなかったとしたら、志田選手の今大会での躍動はあっただろうか。

八郎潟町の隣にあるこの能代山本でも、バドミントンや、今回日本がメダルを連発したフェンシングなどに打ち込んでいる子どもたちがいる。志田選手ら日本勢の活躍に目の輝やかせたであろう彼らが、4年後や8年後、あるいは12年後の大舞台に立つシーンを夢見る。

(平)

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