春花の風景 2024能代山本③

塙のミズバショウ(八峰町) 見て心癒やして

仏炎苞が開き、見頃を迎えているミズバショウ(八峰町峰浜塙地区で)
仏炎苞が開き、見頃を迎えているミズバショウ(八峰町峰浜塙地区で)

 能代山本地方の湿地帯で春の到来を告げるミズバショウが見頃を迎えている。道路沿いなどに群生地が見られ、緑色の葉から純白の大きな苞(ほう)が開き、地域住民らの目を楽しませている。
 ミズバショウは、サトイモ科の多年草で湿地帯に繁茂する。花びらのように見える部分は仏炎苞と呼ばれ、純白の葉を広げる。その中の円柱の部分に小さな花を無数に付ける。
 八峰町峰浜塙地区では町道沿いの湿地約4㌃に群生し、仏炎苞が開いている。管理する嶋田金雄さん(76)=同町峰浜塙=によると、戦前は田んぼだった土地にミズバショウが自生するようになり、現在は一面に広がる。嶋田さんは20年ほど前から草刈りを行い、徐々にミズバショウが増加。看板も設置して周知し、観賞のために訪れる人も年々増えている。
 今年は例年並みの今月10日ごろに〝咲き〟始め、見頃を迎えている。好天の13日は仏炎苞のかれんな白と葉の緑、空の青が鮮やかなコントラストを見せていた。
 嶋田さんは「毎年見頃の問い合わせがあり、見に来てくれる人がいてうれしい。たくさんの人にきれいな花を見てもらい、癒やされてほしい。そのためにも今後も草刈りなど管理を頑張っていきたい」と話していた。
 見頃は今月末までとみられる。

(山田 直弥)

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