春花の風景 2024能代山本①

花の季節を迎えた能代山本地域。見頃のスポットを巡る。

寺の境内の梅(能代市) 薄ピンク、青空に映え

内に彩りを添えている梅の花(能代市萩の台の光久寺で)
内に彩りを添えている梅の花(能代市萩の台の光久寺で)

 能代山本各地の庭先で、梅の花が見頃を迎えている。薄いピンク色のかれんな花が青空に映え、春本番を感じさせている。
 能代市萩の台の光久寺(成田幸樹住職)の境内に植えられた梅の木は、今月初めに開花。整然とした境内で咲き誇る薄いピンク色の花がひときわ目を引く。
 同寺は江戸時代初めに開山。前住職の幸広さん(73)によると、昭和57年に寺院が清助町から現在地に移った際、檀家が「境内に彩りを」と植栽したのがこの梅の木という。20年ほど前、樹勢が衰えて枯れ、根元の数十㌢を残して切ってしまったが、株の付近から芽が出て順調に育った。現在は樹高も人の背丈を超え、幸広さん自らせん定を行って大切にしている。
 ほぼ平年並みに開花を迎えた。幸広さんは「この梅が咲くと、春が巡ってきたなと感じる。きれいな花を咲かせてくれるよう、大切にしていきたい」と話す。
 多くの寺院が立ち並び、厳かな雰囲気も漂う萩の台地区に、薄ピンク色の花が穏やかな春の訪れを告げているようにも感じられる。能代山本の民家の庭先などでも梅の花が咲き、晴れた日には青空との美しいコントラストを見せている。(川尻 昭吾)

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