取材活動の必需品

4月はいつも少しだけ気が引き締まる。寒さ厳しい冬が過ぎ、柔らかな日差しがまぶしい春に、新生活をスタートさせた人も多いだろう。会社の前を通る小学1年生たちの初々しい姿がほほえましい気持ちにさせてくれる。

企業などは新たな年度を迎えて心機一転。真新しいスーツに身を包んだ若者が社会人としての第一歩を踏み出し、社内はリフレッシュといった感じか。弊社でも人事異動があり、記者の担当が一部変わり、新人記者が仲間入りした。

取材活動を始めるのに当たり必要なものとして、ペン、ノート、カメラ、腕章、パソコン、スマートフォン、ICレコーダーが思い浮かぶ。自分が入社した時代は、社内にワープロが普及する前で、原稿は手書き、カメラはデジタルではなくフィルムだった。今やデジカメも一眼レフからミラーレスへ。「七つ道具」も進化している。

内勤の記者となり、外回りはしなくなった。しかし、取材の必要に迫られる状況がいつ、どこで起きるか分からない。突然の事態に備えて必需品は携行するようにしている。

よくテレビのバラエティーや旅番組でアポなしロケを目にする。店内撮影を試み、たまに「NG」はあるものの、有名なタレントのお願いに、大概は「OK」となる。しかし、われわれ記者はタレントとは違う。そこで、役立つのが新聞社の人間であることを証明する腕章。先輩たちが築いた信用、信頼に感謝だ。

新人記者に入社初日、会社から腕章が支給された。きっと無名の彼の力になるだろう。自分もそうだったように。

(工)

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