ミス見逃さぬように

先日、記者から上がってきた原稿を校正していると、「背部ロッド」の文字が目に留まった。
「えっ!」「何だ?」と、読み返すと、前後の文脈から「ハイブリッド」の誤りだと分かった。

こういうことは時々起こる。
実際に今年あった幾つかを挙げると、「色行き間」「初夏以上」「園コク」「地方知事たい」「通樹霜会」「交通安全溶解」。
これら正確には「医療機関」「主会場」「全国」「地方自治体」「通常総会」「交通安全協会」である。

新聞制作する時に参考にしている「用事用語ブック」には、記事を書いたら、送稿する前に全文を読み直すこと。
日付が間違っていないか、同音異義語の変換ミスはないか、誤字脱字はないか──とある。
北羽新報の記者が使用する原稿用紙は、記事を書き上げた後で日時、場所、個人・団体名、連絡先、数字などの項目を確認し、チェックを入れるようになっている。

しかし、自分も経験あるが、出稿を急ぐあまり確認がおろそかになったり、急かされなくても見落とすことだってある。
そのため「間違いがない原稿はない」と心掛け、記事に目を通すようにしているのだが…。

前述したような単純な変換ミスであれば、最初の校正段階で発見できるが、中には複数人の目を突破して新聞に載ってしまう間違いも。
「見たはずなのに」「なぜ気が付かなかった」と悔やんでも後の祭り、失態に頭を抱えながら翌日付で訂正記事を出す。
今年は何度あったか。読者、取材先に申し訳なく、深く反省している。

現在、元日に発行する「新年号」の編集作業が大詰めを迎えている。
今回も通常の約1週間分に相当するボリュームでお届けする。
新たな年を幸先良く迎えられるよう丁寧な校正に努める。

(工藤 剛起)

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