「3年ぶり復活」の年
1年を3カ月ごと4回に分けて、その年の主な出来事を写真とともに振り返る「ニュースダイジェスト」をまとめるのが年末の仕事の一つになっている。
今年も28日から掲載予定。
またたく間に過ぎていった今年も、実にさまざまなことがあったと感慨にふけっている。
この地域の今年の「10大ニュース」を選ぶとするなら、1月の記録的な大雪や8月の大雨、明るい話題では能代松陽高の11年ぶり甲子園出場は欠かせないだろう。
5月の高校バスケ「能代カップ」をはじめ、8月には能代七夕「天空の不夜城」や「能代の花火」が3年ぶりに復活。
流行3年目の新型コロナウイルスが依然として収束しない中で、中止に追い込まれていた行事が感染対策を取りながら復活の動きを見せた。
通底しているのは「この地域を盛り上げたい」という関係者の熱意だと思う。
今年は私自身もコロナに感染し自宅療養生活を送ったが、痛感したのはマスク着用など基本的な対策の重要性だった。
現在も第8波の流行真っただ中。
感染状況に翻弄(ほんろう)される生活には本当にへきえきしてしまうが、コロナ禍の難局を乗り越えようとする地域の人たちに寄り添い、励ますことができる紙面づくりに貢献できたらと思う。
大みそか恒例の行事として、わが社の担当記者が恐らく1年の最後に取材することになる能代市浅内の「ナゴメハギ」も、3年ぶりに復活するとの知らせが届いた。
幼い頃、大泣きしながら親にしがみついて「ナゴメハギ」の来訪を受けた記憶が懐かしくよみがえる。
伝統をつないでくれている先輩・後輩に改めて感謝しつつ、年明けの紙面を飾ってくれることを楽しみにしている。
お面越しの勇ましい雄たけびで、コロナ禍を吹き飛ばしてほしい。
(菊地 健太郎)